みまもりプレス

2019年9月26日(木)

デザインアワード最優秀賞の『ドーナツ手すり』

「デザインとは愛情だった」コンペで新たな気づきも:ユニバーサルスペース

 介護向け住宅リフォーム事業を手がけるユニバーサルスペース(神奈川県横浜市)では、『第1回 介護の視点から暮らしをイノベーションするデザインアワード』を開催。このほど、最優秀賞をはじめとする各賞の受賞者が決定した。

 同社初の取り組みとなるこの『デザインアワード』は、「高齢化社会の暮らしを豊かにする──」をキーワードにデザインアイデアを募集。才能ある学生やデザイナーと出会い、応援、コラボレーションを目的としたコンペティションだった。

 手すりの段差解消や、ドアを引き戸に交換するなどの「介護リフォーム事業」を展開する同社において、特にニーズの高い手すりは自社製品開発も手掛ける中、「介護知識や施工の技術力はあるが、意匠力はない──」という課題があったため、「今回、発想豊かな学生やデザイナーたちに、高齢化社会の暮らしを豊かにする手すり、スロープ、床素材などのデザインアイデアを募集することにしました──」という背景もあったという。

 今回、「最優秀賞」に選ばれたのは和歌山県在住のデザイナー・中村鴻成さん(20)の『ドーナツ手すり』。様々な角度から握ることが可能で、体重を支えたり、体を引きつけたり、握り方によって個人に合った使い方ができるというもの。「非連続であることで手すりを確認してから階段の昇降をより意識できる──」というアイデアで、連続し通常の手すりと組み合わせて使うという提案だったとのこと。

 審査員長からは、「ありそうで無かった丸型の手摺り。大小あっても良いし、いろいろな発想が広がるきっかけとなる提案。心温まる感じもあり、素晴らしい──」との評価も。

 受賞した中村さんは、「祖母が手すりに身体を預けて二足一段で昇り、座りながら降りるところを日常の生活の中で見て考案しました──」と語っている。

 その他の受賞作品も、高齢者やハンディキャップを抱えている人への思いやりがある提案が選ばれ、審査員からは「デザインとは愛情だった──」と、改めての「気づきの場」にもなったという。受賞作品は「商品化」も検討されている。同社では「今後も介護リフォームの理解促進につながる取り組みを積極的におこなっていきます──」としている。

 なお、9月29日(日)に「目黒・碑文谷倶楽部」で、本アワードの授賞式が実施される 【A.Yagisawa】



(※)画像出典:『ユニバーサルスペース』プレスリリースより。
(ソース元:ドリームニュース)

【関連URL】
◎株式会社ユニバーサルスペース
https://universalspace.jp/

◎介護リフォーム本舗
https://kaigor.com/

 
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