みまもりジャーナル

2016年08月12日(金)

高齢者のための「お世話をしたくなる」赤ちゃんロボット

認知症予防効果など狙い施設向けに販売を開始:ニュー・ライフ・フロンティア

高齢者の住まいに関する情報提供と相談業務を手掛けるニュー・ライフ・フロンティア(本社:東京都中央区)では、赤ちゃんロボット『スマイビS』の販売を開始する。

同製品は、「認知症予防」や「健康寿命の伸長」などの期待のもと、主に高齢者や介護事業者向けに展開される。

『スマイビS』は、1歳前後の乳児を想定して開発されており、あえて「会話機能」を持たせていないというのが特長のひとつで、実際の赤ちゃんの笑い声や泣き声を使用することで癒し効果を訴求。また、シンプルな顔のつくりはユーザー自身が笑い声や泣き声から、その感情を自分なりに解釈することで「お世話をしたい、面倒を見なくてはならない」という意識をもってもらうなど、認知症予防につながるように工夫されている。

実際に被験者向けに実施された実証実験では、認知症を進行させる要因の一つである「うつ状態」の改善が見られたという結果も得られた。(※1)

その他、マイクや加速度センサーが内蔵されていて、ユーザーの声の様子や抱き方に応じて笑ったり泣いたり、首を振ったり、くしゃみをしたりとさまざまな反応をする。

同製品を販売するニュー・ライフ・フロンティアは住宅大手のミサワホームのグループで、同社が運営する「有料老人ホーム・介護情報館」の館長を務める中村寿美子氏が同製品の監修を担当した。介護業界において25年にわたる同氏の豊富な経験が『スマイビS』にふんだんに盛り込まれているのだという。

ミサワホームグループの取り組みは、20年以上にわたる介護施設の設計・建設から運営、コンサルティングまでと幅広い。また産学連携研究などにも積極的に取り組んでいる。 「見守り」サービスに着目すれば、緊急通報システム『押すだけコール』の開発・販売などを通じて「高齢者の生活の質の向上に貢献してきました」と同社。 今回リリースされる赤ちゃんロボット『スマイビS』の販売で、こうした取り組みを一層推進していくとしている。【YG】

(※1)中京大学工学部・加納政芳教授と東郷製作所が産学連携により実施した開発段階での実証評価より

2016年08月より発売。

ミサワホーム
http://www.misawa.co.jp

ニュー・ライフ・フロンティア
http://kaigo-jyoho-kan.com

 
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